年間カリキュラム

入学式

 入学式はあります。決して、長い長い受験生活を終えて、行われるわけではないので、やや感激は薄いものの、やはり心が引き締まるのです。
 面白いことに、入学式は東京だけでなく、大阪などの地方でも行われます。ちなみに、私は大阪の入学式に参加しました。入学式と言っても、入学オリエンテーションの色彩が濃い内容です。会場は関西大学でした。自分は決して関西大学に入学したのではないのだぞ、と言い聞かせながら慶応の教職員の話を聴いていました。 ここで、通信教育のシステムとか勉強の仕方などのガイダンスがあり、それとなくやる気が出てくるのです。そしてどういうわけか昼弁当をただで食べることができるのです。ただし、東京会場は出ないようです。
 別に参加してもしなくても、大したことではないのですが、地方会場が近い人は、弁当がただで食べられるので出席しましょう。

テキスト配本

 入学手続きを済ませ、無事入学が許可されると、テキストが送られてきます。テキストは、半年間に勉強する分が一度に小包で送られてきます。最初来たときは、いったい何が来たのだろうとびっくりします。
 それでも、最初はすぐに開梱して、どんなテキストが来ているのだろうか。どんな内容だろうかと、パラパラと繰ったりするものです。これが、半年後、さらに半年後と2回、3回目の配本になってくると、そのまま積んだ状態になります。
 もちろんそんなことをしていれば、卒業はできません。賢明な皆さんは、配本と同時に、半年間の学習計画をすぐさまたてるようにしましょう。

慶應通信

 入学後、たとえ何の勉強もせずに、リポートも出さなかったとしても、月に1回、大学から郵便物が届きます。その1つが「慶應通信」という新聞です。ここには、大学からの連絡事項や、各地の慶友会からの連絡事項が記載されています。
 例えば、科目試験(単位をとるための試験)の受験申込書を郵送したので、何月何日までに申し込むようにとか、何年何月に卒業を予定する者は、来月末日までに予定申告書を提出せよとか、または学費をいついつまでに振り込めといった、行事や手続きに関するいっさいの指示が書いてあるのです。
 ですから、毎月1回、どんなに忙しくてもこの新聞には目を通さなければなりません。読まないでほっておいたら、知らない間に学籍がなくなっていることもあるでしょう。
 慶應通信のもう一つの目的は、学生間のコミュニケーションを促進することです。具体的に言うと、「慶友会だより」というコーナーがあって、毎月「○○慶友会からのお知らせ」が載っています。慶友会というのは後でも述べますが、学生の学習会のことで、新聞がそうした会へ参加するきっかけになっています。

三色旗

 慶應通信といっしょに、月に一回送られてくるのが、「三色旗」という名前の雑誌です。慶応では、応援旗(野球の応援のときに振る旗)のことを「三色旗」と呼んでいて、そこから名づけられました。
 この雑誌は、どういう目的で送っているのか良くわからないのですが、いろいろな先生が、いろいろな題材を元に、文章を書いているものです。われわれが普段あまり考えないような内容や発想で文章が書かれているので、頭の体操にはなるでしょうか。まあその程度の内容です。
 読んでみると、
「大学にはいろいろな教師がいるのだなあ。」
ということぐらいはわかるのです。したがって、郵送されてきたからすぐに読まなければならないとか、一字一句もらざず読まなければいけないとかいう類のものではありません。邪魔であればすぐに捨てても構いません。ただ、科目試験の申込書などの重要な書類が挟んであることがあるので、賢明なあなたは、パラパラと繰ってみてから捨てましょう。

報告課題集

 毎年4月に、「報告課題集」という本が送られてきます。これは、科目毎のレポートの課題がまとめて載っているものです。送られてくるのがどうして年に一回なのかというと、毎年課題が変わるからです。つまり、科目が同じでも、今年リポートを提出するのと、来年提出するのとでは、課題が変わるのです。
 しかし、3月に取り組んだ書きかけのレポートが4月に無効になってしまうのもかわいそうだというわけで、去年の課題も提出して良いことになっています。ただ、年度が変わっても1年間有効なのですから、今年の課題と去年の課題を見比べて、解き易い方を好みで選べば良いということでもあります。つまり、本来は必答問題なのですが、事実上は選択問題になるわけです。こんな楽なことはありません。
 ですから賢明なあなたは、年度が変わって新しい「報告課題集」が届いたとたんに、去年の報告課題集を捨てるような愚かなことはしないようにしましょう。

塾生案内

 キリスト教の教えが集約されている書物が聖書であるように、通信教育のシステムが集約されているのがこの「塾生案内」です。塾生案内を読まずして、通信教育課程を語ることなど不可能です。一見して何の変哲もない冊子なのですが、なかなか奥が深く、卒業するまで、何度も何度も読み返すことになるでしょう。
 どういうことが書いてあるかというと、通信教育部の組織から、単位の計算方法、卒論の手続きまで、ありとあらゆる通信教育のシステムがこと細かく書いてあります。1度や2度読んだくらいでは、その微妙なシステムの仕組みまで理解できないといっても過言ではありません。
 通信教育のシステムを完全に理解しているのは、通信教育部の事務担当者数名ではないかと思えるほど、複雑で奥が深いのです。また、この塾生案内は毎年改訂されます。したがって、ひととおり読んだ上、慶應通信で、システムに変更がないか毎月チェックしながら、1年後、再び新しい塾生案内で確認するという根気のいる作業が必要になります。
 このように、この書物を読みこなすだけで、それなりのパワーを割くことになるのですが、読めば読むほど、卒業可能性は高くなります。


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